【応募確実】求人広告の作り方具体例Vol.2(広告制作者が教える)
- 2019.03.04
- 働くということ

求職者が求人広告を見るとき、どこにポイントを置いているのかご存じですか?
この記事では、反響(応募)に繋がるポイントを抑えた求人広告の作り方(書き方)を具体例をあげて解説します。
グラフィックデザイナーの私は、色々な紙媒体のお仕事をさせていただくのですが、その中で長年、求人情報誌に載せる求人広告のディレクション・デザイン制作のお仕事を頂いていて、
約10年、求人広告の制作に携わっています。
その中で、どのような求人広告が反響(応募)に繋がるのかずっと試行錯誤してきました。
求人広告制作の流れとしては、求人をかけたい企業の担当者の方を取材し、必要事項を引き出して媒体の規定内でデザインして入稿。という感じなのです。
(代理店から取材済みの原稿をもらうケースもあります)
求人情報誌と聞いて多くの人が思い浮かぶのは【フロムエー】【タウンワーク】【an】などでしょうか、これらの大手に出稿する広告を担当することもあるのですが、私の求人広告の仕事で多いのは地方密着の求人情報誌で、コンビニなどに設置される「フリーペーパー型」や新聞折込の「チラシ型」の媒体です。ありがたいことにレギュラーでお仕事を頂けているので、繰り返しになりますが、かれこれ10年近く求人広告に携わっています。
最近ではサイトやアプリでの求人展開がかなり多くなってきていますが、地方ではまだまだ紙媒体による求人が主流であると感じます。
人手不足・担い手不足が問題化している昨今、いくつか求人広告についてのご相談をいただき、企業側もかなり困っている印象を感じたので、私の経験からお伝えできる求人広告のポイント(出稿側)を書きたいと思います。
ということで、この記事は
- 人手不足でお困りの企業・店舗の採用担当の方
- 求人広告を出しても反響がない
- 応募者とのトラブルが絶えない
と、お困りの採用担当者・経営者の方の参考になると思います。
ニュースやネット記事などで「人手不足」というフレーズをよく聞くと思うのですが、
地方も例に漏れず「人手不足」です。これは間違いないです。むしろ地方の方が深刻で人手不足・後継者不在による廃業・閉店も増えてきています。
そんな中、最近の求人と言えば圧倒的にweb、SNS戦略が伸びてます(これらについては今後改めて書きます)。ですが地方における求人戦略としてはまだまだハローワークや紙媒体が主戦力です。
しかし、クライアントと話をしていると「費用をかけて求人広告を出したけど、問い合わせが0(ゼロ)だった、ハローワークも反応がない」という声はよく聞きます。原因としては求人広告の表現の曖昧さがあるような気がします。
まずは
求職者の目線にたって、誤解を生む表現は避けましょう。
例えば
「カンタンな作業です」
簡単かどうかは実際に作業をする人によって違う
「丁寧におしえます」
上記同様、丁寧かどうかは受け手次第・・・
面接で説明すればどうにかなると思うのも危険です。
「広告に書いてあったことと違う」となれば、虚偽・おとり広告と誤解されてしまいますので 求職者が知りたい情報を明確に記載し、ターゲット層へアピールしましょう。
私の経験から求人広告の作り方のポイントを下記にまとめましたので参考にしていただきたいと思います。
求人広告の作り方(書き方)準備編
どんな仕事をどんな人に任せるのか、広告を作る前に整理しておきましょう。
- 募集計画を作る
- 業務を作業単位で箇条書き
- 必要な要件を整理する
- 募集ターゲットを設定
- 仕事の周辺状況も列挙
上記の項目を整理しておくと広告作りもうまくいきます。それぞれの項目は下記の記事で掘り下げ解説しています。ぜひ読んでみて下さい。
求人広告の作り方【デザインの具体例あり】

給与体系は詳しく記載
就職先を選ぶ上で「給与」は非常に大きなウエイトを占めます、広告の反響を得るためには明確に記載しておくことがマストです。これは採用後のトラブルを避けるためでもありますが、企業の透明性も印象がよくなります。「詳細は面談時にて」は避けた方がよいと思います。
担当者の名前はなるべく記載する
できればフルネームの方がよいです、名前・性別が分かっていた方が読者の方は「連絡してみようかな」という気持ちになりやすいです。
過剰な煽り文句は逆効果
急ぎ人材をそろえたい気持ちは分かるのですが、過剰な煽りは逆効果です。
- やたら急がせない
- メリットばかり書かない
- 「アットホーム」や「仲の良い職場」はNGワード
- 入社祝い金等で釣らない
- 情報量は多すぎず、少なすぎず
上記は特に避けた方がよいと思います。写真等を載せるにしても社員の人が肩を組んでガッツポーズはやめましょう、オフィスの雰囲気やどのような作業をするのか分かるような写真はよいと思います。とにかくガッツポーズには何の効果もありません。
内容を詰め込みすぎない
内容を詰め込みすぎて文字ポイントが小さくなるとそもそも読みづらいですよね、文字数が多く小さな文字が詰まっている広告では読者の導線から外れてしまいます。
フリーデザインの媒体を選ぶ
これは優先順位としては下位なのですが、広告のデザインの自由性が高い媒体を選びましょう、うまくデザインできれば他の求人との差別化を図り、レスポンスへ繋げられるはずです。
読者から敬遠される求人広告の特徴【デザイン編】

自分の経験上、読者から敬遠され、反響が薄くなる求人広告のデザインの特徴は下記のような感じです。できるだけ避けましょう。
- 社員が集合してガッツポーズの写真をメインに使っている
- 会社(仕事)との関連が全く想像できないフリーフォト素材ばかり使用
- 単色でスタイリッシュすぎ
- とにかく目立とうとして派手すぎ(赤・黄・黒)
- フォントの強弱がなくアピールポイントが分かり辛い
- とにかく自社のサイトへ誘導しようとする(QRなど)
反響を得るための求人広告とは【デザイン編】
- 写真を入れるなら集合社員は避ける、1〜2人が実際に働いている写真を選ぶ。
- フォントに強弱をつけてアピールポイントをわかりやすく!
- 色使いはキーカラーを含めた3色程度に収める
- ブロックを作って情報をまとめる
- 単調になりすぎないようにイラストや吹き出しをうまく使う
広告の使い回しは避ける
「また同じ求人が出ている」「だれも応募しないのかな」という印象を与えてしまいます。 長期間同じ広告を使用するのは控えた方が賢明です。もちろん内容に変更がないか見直すことも必要です。 最低賃金などは改定される場合もありますので注意が必要です。
広告の制作における注意事項を少し掘り下げて説明すると、
●従業員の写真を求人広告に使用する場合は必ず本人の許可を得ること、当人が退職した場合はすみやかに削除しましょう
●制作会社が企業や店を取材して構成した広告には著作権が生じ、その場合、著作権は制作側にありますので「反響が良かったから」と他の求人メディアへ転載する場合は、元の制作者へ許可を求める必要があります。
以上が求人広告を出す上で配慮するポイントかなと思います。もちろん全てではありません、私が長年求人広告に携わりクライアントさんとコミュニケーションをとってきた中で感じたポイントです。
求人サイト無料掲載詐欺に注意!
「アンケートに協力すれば3週間無料で求人サイトに求人広告を掲載できる」
というような話を持ちかけ、説明もなく期間終了後に自動的に有料掲載に切り替える、というような「求人無料掲載詐欺」が増えています。人材の確保に困っていても、契約書には隅から隅まで確認するよう心がけましょう。
まとめ
求人広告で大切なことそれはズバリ!
インパクトより確かな情報!
求職者が本当に求めている情報は大きく分けて下記の2つです!
①賃金に含まれる手当の内訳 ②職場の人間関係・雰囲気
最後になりますが、
不採用の時こそ迅速・丁寧な対応を心がけましょう。
不採用の理由を伝える義務はありませんので、下手な口実を伝えるより、丁寧な対応がよいかと思います。
以上、少し個人的な意見も入りましたが、人手不足でお困りの企業・店舗様のお役にたてれば嬉しいです。
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